ポーカー ハンド 勝率
コレカラ会議の8回目のテーマは、ポーカー ハンド 勝率。
新型コロナウイルスがパンデミックとして広く認識され始めてから約2年が経ち、働く個人のキャリア観や企業の採用環境は大きく変容しました。大きなうねりのなかで改めて自分自身のキャリアをポーカー ハンド 勝率(深く掘り起こす)」人たちも増えてきています。
キャリアをディグることによって生まれた異業種(異領域・異職種)転職への挑戦は、構造的な人材不足という問題を抱える日本企業の再成長を促し、個人に眠る才能を掘り起こし可能性を拓く駆動力となるでしょう。
今回はコロナ禍の労働市場で企業・個人に起きている変化、そして「社会人インターンシップ」「キャリア採用」「派遣領域」という3つの領域で見られる新たな潮流をご紹介します。
人材不足の企業と個人を救うポーカー ハンド 勝率とは?
藤井: HR統括編集長の藤井です。私からは今、労働市場で起きているポーカー ハンド 勝率という新たな潮流について、個人、企業双方の変化の兆しや、労働市場での構造的な変化をデータも交えてお話できればと思います。
労働市場においてポーカー ハンド 勝率(Digる)」というのは、自分自身の経験やスキル、感情を深く掘り起こすという意味。そのことによって、個人が心から夢中になれる新たな業界や職種、新たなキャリアに挑戦するという潮流が見られます。
これは個人の持つキャリア観が変容したこと、日本における構造的な人材不足によって企業が異能人材に期待していることが背景にあります。実際、コロナ禍の転職市場では業種・職種を越えた“越境転職”の割合は、過去最高を更新しました。
ポーカー ハンド 勝率は構造的な人材不足に悩む日本企業において、個人に眠る才能を掘り起こし、企業の再成長を促すカギになると考えています。
コロナ禍で将来のキャリアを見つめ直した人は6割近くに
まず個人の兆しから見ていきましょう。「コロナ禍で将来のキャリアを見つめ直した」個人は58.8%。さらに、コロナ禍において個人がやりがい・やりたいことを重視し始めたことが転職検討中/活動中の方のデータからも見て取れます。
コロナ禍で仕事に「意義」と「没頭」を求め始めた
「コロナ禍での転職活動のきっかけ」という調査では、「よりやりがいのある仕事をしたいと思ったため」と答えた方が26.7%と、働く意義に注目した転職活動を考えていることがわかります。
また、「企業に応募する際の重視項目」では、「やりたいことを仕事にできる」が56.3%と半数以上を占めており、自分がより夢中になれるキャリアに進んでいこうとする姿勢が見えます。
次に企業側の兆しも見ていきましょう。
コロナ禍でも人材不足。7割もの企業が中途採用計画を満たせない
実はこのコロナ禍においても、人材不足は解消していないことをご存じでしょうか。中途採用計画を満たせていない企業は7割もいます。また、事業拡大に不可欠な人材獲得に向けて、人材要件の変容が加速している点も見逃せません。
ビジネスモデルの変化に伴い人材要件の変化が加速
「3年前と比較して人材要件を変更した」という企業は18.3%。そのうち、人材要件の変更度合いは「全面的に変更した」が18.1%、「重視する項目を絞り、新しい観点の項目を加えた」と答えた企業が30.7%もいます。
変更した理由の上位に来ているのは、「ビジネスモデルの変化でこれまでとは異なる人材が必要になった」41.7%、「これまでの人材要件では必要人材を採用できなかった」39.2%などの意見です。この状況を見ると、企業も個人も大きく変化してきたことが見て取れます。
企業も個人も成長の機会を求め異業種・異職種転職に越境
そんななか、労働市場の兆しとしては、さらなる成長機会を求め企業・個人の両方が異領域に越境し始めていることが挙げられます。企業側は生き残るために既存事業のコモディティ化にチャレンジしたり新たなサービス・市場に多角的な展開をすることが必要となり、それに伴って異能人材の獲得が欠かせないといった理由があります。
個人側は、今までの業種や職種のなかで陳腐化していったスキルをアップデートするため、成長機会の獲得に動くというのが理由です。企業と個人の変容によって、いまや転職市場では異業種×異職種への転職が最多パターンになっているのです。
「お試し機会」「新しいモノサシ」「リスキリング採用」で越境人材を獲得
ここまで来ると「越境人材の必要性はわかったものの、越境してくる人材とどう出会い、獲得していけばいいのか」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。越境人材の獲得をする方法としては、3つ。「お試し機会」「新しいモノサシ」「リスキリング採用」の拡大があります。
これらが、ポーカー ハンド 勝率を加速させている労働市場の3つの変化です。
「お試し機会」は社会人インターンシップのことを指しており、ここ6年で提供する企業が8倍にも増え、参加者は意外な気づきを得ることによって、異領域での貢献機会に気づけるチャンスが増えています。
また、キャリア採用領域では「微経験」といわれる微細なスキルを「新しいモノサシ」として評価し、異業種×異職種の転職決定割合が最大に。多様な出会いを創出した結果、2009年から2020年で+11.9ptと、多様な出会いが創出されています。
さらに派遣領域では、「入社後の学び直し=リスキリング」を前提とした新規採用決定数が増加しています。
「リスキリング」を始めとした個人と企業の再成長を促す3つの変容
転職以前・転職活動中・入社後という3つすべてのフェーズで越境人材の獲得という変容が見られています。これが、個人に眠る才能を掘り起こし、個人と企業の再成長を促しているのです。
この後は、具体的な事例を紹介していきましょう。最初に、社会人インターンシップを担当している古賀からお試し機会の拡大についてお話します。
社会人インターンシップ=お試しで、広がる出会い
古賀:古賀と申します。本日はよろしくお願いいたします。先程、藤井からもありましたように、今は企業自体もビジネスモデルチェンジに取り組んでいます。それと同時に、個人も自身のアップデートに取り組もうとする方が非常に増えてきている状況です。
私たちは、キャリアアップのための社外活動を支援する『サンカク』というサービスのなかで「社会人インターンシップ」と「ふるさと副業」を展開しています。社会人インターンシップでは、気になる企業を知る・最新のビジネストレンドを知る・腕試しなどの目的でキャリアをディグる方が増えています。
社会人インターンシップは1日ワークショップ型で開催されるケースが多いのですが、その後は副業としてつながる・得た知見を本業に還元する・転職につながるというケースもあります。
半数以上の参加者が参加時にそのテーマに対する経験・知見がない
2020年1月~2021年10月の約2年間に開催された『サンカク』の社会人インターンシップ参加者アンケートを確認すると「募集テーマについて経験・知見がなかった」との回答が56%あり、半数以上が参加時に経験・知見を持っていない領域にチャレンジしていることが分かります。
ではここから、実際に社会人インターンシップを経て転職までつながった事例をふたつご紹介します。
社会人インターンシップを通じて異業種転職を実現した事例紹介
・CASE1 総合印刷会社の営業から、デジタルマーケティング会社のコンサルタントへ
総合印刷会社の営業から、株式会社電通デジタル様のコンサルタントへ転職された内山さんの事例です。電通デジタル様は国内最大級のデジタルマーケティング会社で、コンサルタントは戦略コンサルティングから施策の運用・並走など実務面もカバーするという特徴を持っています。今回社会人インターンシップ採用を実施されたのは、入社した後に業務にフィットし、バリューを発揮できる方との出会いを期待していたというのが理由と伺いました。
内山さんが社会人インターンシップに参加した動機は、ビジネスのフレームワーク修得をしたい、情報をインプットする機会を持ちたかったためです。
コンサルティング業に関心を持たれていたものの、未経験のため「転職」という目的は当初持っていませんでした。ところが電通デジタル様の社員の方から、積極性・課題解決力があるというフィードバックを受け、自信が持てたことと、ここで成長していきたいという思いが芽生えたことで転職に至りました。
今は金融業界のデジタルマーケティング基盤整備プロジェクト・WebサイトリニューアルプロジェクトにPMOとして参画。カスタマーサクセスをテーマにクライアントと顧客の関係構築、LTV(顧客生涯価値)の最大化のためのコンサルティングにも携わり、意見をまとめる力・的確なコミュニケーション力を発揮されています。
・CASE2 旅行代理店の営業から、デジタルマーケティング会社のコンサルタントへ
続いて、旅行代理店営業から同じく電通デジタル様のコンサルタントになられた恩田さんの事例です。
恩田さんは前職のジョブチェンジで、営業からUXやアプリ開発に異動されたことをきっかけに関連知識を身につけるために社会人インターンシップに参加されました。社会人インターンシップに参加した動機は、さまざまな経験を持つ方との出会いと、他社を知る機会を作りたいというもの。
未知の領域だったので不安もあったそうですが、「エンドユーザーの満足まで考えてプロダクト設計できることが強み」という気づきをもらえたこと、チームで良い提案ができたことによって、自分にも他業界で通用するスキルがあると自信を持てたことで転職に至りました。
現在は通信業界・製薬業界など、さまざまな業界のクライアントに対してUXデザイン支援を担当。プロダクトの情報設計やユーザーテスト、ワークショップ実施など幅広い業務に携わっていらっしゃいます。
旅行代理店の営業として培ってきたクライアントの先にいるユーザーの視点、柔らかいコミュニケーション力、能動的な情報収集力を発揮して活躍されています。
お二方とも未経験の領域にチャレンジされ、その未知の領域で働くプロフェッショナルから良いフィードバックを受けられたことが自信となり、挑戦につながっています。このような変化が キャリアをディグる方のなかで起こっている変化だということがわかります。
では次にキャリア採用について、早崎からご紹介させていただきます。
「微経験」に着目し、思いや強みをディグることが転職成功につながる
キャリア採用領域を担当します、早崎と申します。2014年に中途入社後、インターネット領域の中途採用のご支援を行ってきました。では簡単にリクルートエージェントの人材紹介サービスをご紹介します。
企業様から求人の相談をリクルーティングアドバイザーが受け、個人の求職者様からは転職のご相談をキャリアアドバイザーが受けます。企業と求職者の間にリクルートエージェントが入って出会いを創出しながら企業・求職者それぞれの思いや強みをディグるお手伝いをする、それが私たちの仕事です。
では、私から「微経験」採用の事例をふたつお話します。
企業・求職者それぞれの思い・強みをディグり、「微経験」採用を実現した事例紹介
・CASE1ヘッドハンティング会社営業から、株式会社サイバーエージェントのネット広告コンサルタントへ
まずは人材業界の営業から、株式会社サイバーエージェント様のネット広告コンサルタントになった太田さんの事例です。
まずサイバーエージェント様が、「微経験」人材の採用をした背景からご説明します。同社はダイレクトプロモーションだけでなく、販促・ブランドの領域まで顧客ソースが拡大し、コロナ禍でも昨対売上30%アップという状況でした。加えてDXコンサル・データ領域まで業務を拡大したため、大幅増員が必要というのが背景です。
サイバーエージェント様が「微経験」人材に求めていたのは、チームで成果を出せる・デジタル領域で挑戦したいという志・最後の最後までやりきる力です。
太田さん側が転職されたのは、前職の尊敬する先輩の退職に伴って今後のキャリアについて深く考えたことがきっかけでした。市場に求められる専門性を身につけたいと考え、Webマーケティング・Web広告の知識をつけられる業界に着目。
ヘッドハンティング会社では個人商店のような働き方だったそうですが、チームでの仕事と成果を追うことに挑戦したいという思いを持って転職活動を始められました。
太田さんはヘッドハンティング会社での新規営業と経営者向けの営業経験があり、前職が高価格帯でサービス提供に取り組んでいたため、丁寧なヒアリングと課題分析・構造化する力・プレゼン力・納得してもらう提案力を強みとして持っていました。
これがまさにサイバーエージェント様が求める部分だったため、入社に至ったという経緯です。現在はインターネット広告のプランニング、効果測定、コンサルティング業務を担当。丁寧なヒアリング力、課題分析と構造化する力、経営者向けの営業経験で身につけた提案力を発揮して活躍されています。
もともと希望されていたチームを動かす経験・他部署との協働などでプロジェクトマネジメント経験も積むことができているという事例です。
・CASE2 旅行代理店企画職から、ロボフィス株式会社RPAエンジニアへ
次は、旅行代理店の企画職からロボフィス株式会社様のRPAエンジニアへ転職された吉屋さんの事例です。
ロボフィス様が「微経験」人材を採用したのは、市場が急成長中のRPAサービスを提供していることでRPA需要の増加に伴うエンジニア部門の強化が必要になったこと、自社での活躍にはスキルフィットよりも志向性やスタンスフィットが重要ということが背景でした。
「微経験」人材に求めることとしては、成果志向が強く、しっかり仕事に向き合ってきた経験と自律的に考え自分から動ける人材であること。
一方吉屋さんが転職を考えた理由は、コロナ禍で業界に大きな打撃があり、将来に対する不安があったこと、改めて自分が何をしたいか考えたことがきっかけだったそうです。
幼いころからPCが好きでプログラミング入門も独学していたことを思い出し、前職でもVBAを自ら学んで業務改善にチャレンジするなど異領域の転職に向けた準備をされていました。チャレンジの結果、同僚から喜ばれたことが非常に嬉しかったため、ロボフィス様のような業界への志望意欲を持つようになったそうです。
吉屋さんは旅行代理店で旅行商品の企画とパンフレット作成、インターネット上での販売を行っていたので、折衝力・的確なコミュニケーション力をお持ちでした。また、高い学習意欲と積極性、独学で得たプログラミングの知識などが評価され、転職に至りました。
現在はRPAエンジニアとしてお客様の業務改善コンサルティングから、RPAツールの導入までを担当。従来の強みを活かして活躍されていらっしゃいます。異領域転職を叶えただけでなく、主体的に動くことが結果につながる環境で働けるようになったことが嬉しいというお声をいただきました。
いずれも「微経験」に着目し、思いや強みをディグることによって生まれた転職成功の事例でした。次は派遣領域の兆しについて、平井からお話させていただきます。
リスキリングを入社後に行い、企業が求める知識をバックアップ
スタッフサービス・エンジニアリング(以下、SSE)の平井と申します。SSEは常用型派遣という仕組みを中心に全国にエンジニアを派遣しています。現在はエンジニアが13,000名。常用型派遣というのは、一年以上の雇用契約期間の見込みや雇用契約期間に定めのない形態を指し、中長期的なキャリア形成ができることが魅力のひとつです。
SSEの特徴は、「微経験」(*1)や未経験の方がリスキリングによってエンジニアになれるという点です。当社が新たに採用する約7割はエンジニア経験の浅い方ですが、SSEと配属先企業様が一体となってエンジニアを育成する仕組みがあります。
*1)微経験/理系出⾝者で実務経験のない⽅や、周辺領域も含め半年以上 (〜おおむね3年未満)の経験のある⽅(⽂理問わず)などを指す
SSEへの入社理由は「スキルアップ」がトップ。また、エンジニア未経験でSSEに入社をした方のうち約3割が販売・サービス職の出身です。
ではSSEが行うリスキリングの特徴をふたつご紹介します。
①エンジニアの成長促進
配属先企業様のOJTをベースにした育成をしています。エンジニア1名につき、カウンセラーと担当営業が1名ずつつく体制を整え、配属先企業様と一緒に設定する目標設定シートやWCM(Will-Can-Must)シートなどを活用しスキルアップ支援やキャリアデザインを行っています。
②豊富なスキルアップ支援コンテンツ
通信教育講座が約300、eラーニングが約450あります。また、元技術職を中心としたキャリアカウンセラーが作成した、業務に役立つスキルや知識をまとめた研修動画を配信するなど、独自の支援を多彩に行っています。
ここからはリスキリングの事例を3つご紹介します。
リスキリングで微経験・未経験からエンジニアに転身した事例紹介
・CASE1 ウエディングスタイリストから、KCCSモバイルエンジニアリング株式会社エンジニアに
ウエディングスタイリストから、KCCSモバイルエンジニアリング株式会社様でエンジニアとして就業中のAさんです。
同社は中四国・九州エリアで5G通信網を広げるための無線基地局新設・更新時の計画・開発・施工管理を行っている企業様です。しかし、拠点地域では専門人材の確保が困難で、変化の速い通信業界では日々規格が変化するなか、顧客の期待を超えるサービス・製品を提供し続けるためにリスキリングを前提とした人材活用を行っていらっしゃいます。
同社は人材に、社外の多様な意見を理解・整理し、重要なポイントを引き出してまとめ合意形成ができるコミュニケーション力や、課題設定力、発信力、そして積極性・柔軟性を求めていらっしゃいました。
一方、Aさんは地元に戻ってライフワークバランスを取りたい、成長企業で働きたい、キャリアチェンジしたいという想いがあり、それをきっかけに転職を決意されました。自分自身の相手を思いやる言動に強みがあり、誰かの成長につながることに喜びを感じると気がつき、それらを深めていくために対人折衝力の向上・ITスキルを身につける必要性を感じていたそうです。
Aさんは前職で、新郎新婦の衣装セレクトや新人研修を担当していました。そのため、人の感情に寄り添うコミュニケーション力や適切に指示を出すマネジメント能力、対人メンタル力・当事者意識・責任感などを持っています。
業務に必要な、情報通信に関する基礎知識・無線基地局の開通調整・進捗管理・工程管理・ベンダーやサプライヤー管理に関する知識とノウハウをOJTでリスキリング。現在は、5Gの無線基地局の新設・更新時の開発・施工管理などにおける通信建設会社の工事進捗管理において、持っている強みをパートナー企業との間に立って発揮されています。
またAさんからは今の仕事では、相⼿のために精⼀杯考えたり⽬標達成のサポートを⾏い成果を出せた瞬間が嬉しいと伺っています。
・CASE2 土木作業員から、SBエンジニアリング株式会社エンジニアへ
続いて、道路工事施工会社の土木作業員から、SBエンジニアリング株式会社様でエンジニアとして就業中のBさんの事例です。
同社の拠点のある北九州市では、専門人材の確保が困難でした。テレワークにより急速に情報量が増加、大容量通信を支える高性能な機器への置き換えニーズが加速し、機器の監視と保守を24時間365日に拡大している状況。そのため、業務を平準化しネットワーク知見が少ない人でも運用可能なローコストサービスを展開することになり、リスキリングを前提とした人材活用を行っていらっしゃいます。
人材に求めているのは積極性と好奇心です。拠点や地域、職種やお客様など、立場の違う人との間に立ち、的確に言語化することで相互を動かすコミュニケーション力でした。
Bさんはプログラミングをしたいと職業訓練校に通うも、訓練校を修了した直後はコロナ禍の影響で実務未経験で応募できる求人は減少。近しい業務での就業を期待し、SSEに転職しました。
前職では路面切削機械を用いた路面切削・現場の作業工程の調整・取引先の現場監督との打ち合わせ経験などがありました。
現在はネットワーク機器のリプレイス作業を担当。リモートでフィールドエンジニアへの指示を出し、ネットワーク開通の正常性を管理しています。前職で培われた対人折衝力と的確なコミュニケーション力、トラブル発生時の課題特定、危機管理力、もともとの学習意欲・好奇心を活かして活躍しています。Bさんは、現在の仕事をするなかで、より専門性や知識が必要となる影響力の大きな仕事をしてみたいとフィールドエンジニアへの想いが芽生え、トラブル時の原因特定や対処法を深めるべく、リスキリングを行っています。リスキリングではSSEのeラーニングを活用し、第三種電気主任技術者試験・工事担任者第2級デジタル通信の資格の取得を目指しています。
Bさんからは一歩間違うと企業の通信が途絶えてしまうと思うと、緊張感があるけれど、日々新たな知識を身につけられるのでワクワクしていると伺っています。
・CASE3 専業主婦から、自動車部品メーカーのエンジニアへ
次に、専業主婦から、現在は栃木県に拠点を持つ自動車部品メーカーでエンジニアとして就業している竜永さんの事例です。
同社は自動車部品、輸送用、産業用機械器具・システムの開発・製造販売を行っています。自動車組み込み業界の人材不足や自動車の電動化に伴う業務量の増加、自動車ソフトウェア開発の多様化と複雑化に伴い、新技術領域の取り組みが急務であるためリスキリングを前提とした人材活用を行っていらっしゃいます。
人材に求めているのは、失敗を恐れずチャレンジし失敗したとしてもそれを糧に成長することと学ぶ姿勢です。
竜永さんは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う社会の急速な変化を見て、自分自身の成長の必要性を強く実感したこと、「人々の生活基盤を支える仕事をしたい」という気持ちに気づき、専業主婦から2年ぶりに復職を決意されました。
専業主婦の前は総合化学メーカーの研究開発職を3年9ヶ月経験。固形製剤、触媒カートリッジ、水素発生装置の研究開発をしていました。強みは前職や学生時代に培った課題発見力・問題解決能力・学び続ける姿勢です。
SSEの就業前研修でプログラミング言語(C言語)を学んだり、通信教育講座で自動車や業界全体の仕組みを理解するなど幅広い知識やスキルをリスキリングし、現在は自動車に搭載される電子制御装置ソフトの開発を通じて、課題発見力・問題解決能力を発揮されています。
竜永さんからは、人々の生活基盤を支える自動車業界での仕事にやりがいを持って働いていて、日々新しい知識を身につけられる面白さと、変化の多い環境なので成長も実感していると伺っています。
藤井:今回、私を含め4名から共有させていただいた企業と個人、労働市場のポーカー ハンド 勝率という大きな変容。さまざまな事例で「こんなに大きな越境が起きうるんだ」という驚きがあったのではないでしょうか。
着目したいのは、ポーカー ハンド 勝率を実現した個人が自信を持って新しい価値創出をしていきたいとワクワクしながら働けていることです。心から夢中になれる異領域に挑戦する人が増えることは、構造的な人材不足を抱える日本にとっても、また個人の才能を開花させるに当たっても見逃せない潮流かと思っております。ご清聴ありがとうございました。