2024.11.18旅行
観光地のオーバーツーリズムおよび分散・平準化対策に関する調査
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旅行
ポーカー テキサス
ポーカー テキサス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)の観光に関する調査・研究、地域振興機関『じゃらんリサーチセンター』(センター長:沢登 次彦、以下JRC)は、国立大学法人静岡大学(所在地:静岡県静岡市、学長:日詰一幸、以下静岡大学)と共同で余暇を楽しむキャリア教育プログラムの開発に取り組みました。本リリースでは、プログラムの内容詳細と、静岡県の富士市立高等学校および私立浜松聖星高等学校で実施した本プログラムを活用したキャリア教育の授業の様子についてご報告致します。なお、本教材は6月26日(月)より静岡大学教育学部塩田研究室のホームページ上で公開しており、教育関係者や旅行業界の皆さまは無料でダウンロードしてご活用いただくことが可能です。
授業に参加した生徒は旅行への意欲が高まり、「好きを広げる」きっかけに
静岡大学塩田研究室では、これまでのキャリア教育が職業調べや職場体験学習などの「仕事」を中心とすることが多かった点について課題を感じていました。AIやロボットの台頭が著しい昨今において、働き方も変化し、人生を幅広く捉えプライベートの充実(例:余暇や家庭、地域活動等)について考えるライフキャリアの教育の重要性も高まってくると考え、新たな教育プログラムの必要性を感じていました。
JRCでは、少子高齢化による人口減少で人々の余暇の過ごし方も多様化する中、国内旅行実施率が減少傾向であることを課題と捉え、次世代の若年層に旅行の価値を感じてもらい市場のさらなる活性化を目的として本研究に取り組むことと致しました。
高校生を対象として「旅行」をテーマに、自分の「余暇」に対する視点を広げ人生をどう豊かにするかを考えるためのキャリア教育プログラム(教材)を作成しました。表層的な好き嫌いによる余暇探しではなく、ニーズを基にした余暇探しの視点を体験できる内容になっています。「好き」をベースとして「してみたい旅行」探しをしていく仕組みです。
また、作成したプログラムを用いて、2023年5月25日(木)に静岡県の富士市立高等学校、6月16日(金)に静岡県の私立浜松聖星高等学校にてキャリア教育の授業を実施致しました。参加した生徒からは「これからたくさん旅行に行きたいと思った」といった声も上がってきました。本教育プログラムは、教育機関を含めたどなたでもご利用いただけます。
▲富士市立高等学校での授業の様子
▲私立浜松聖星高等学校での授業の様子
http://shiotashingo.main.jp/?p=1369
静岡大学 教育学部 准教授
塩田 真吾
本研究は、二つの問題意識を出発点としています。一つ目は、情報モラル教育の中の「端末の使い過ぎ」の問題に対して、そもそも子どもたちの余暇として、SNSやゲーム以外の選択肢が充実していないのではないかという問題意識です。二つ目は、現在の「仕事」中心のキャリア教育だけでよいのか、もっと「人生を楽しむ」というキャリア教育も必要ではないかという問題意識です。このような二つの問題意識を出発点として、まずは「好きを広げる」というアプローチで余暇を充実させるための教材を開発しました。これを出発点として、ぜひ余暇を充実させ、「人生を楽しむ」という視点での教材を今後も開発できればと考えております。
ポーカー テキサス じゃらんリサーチセンター 主席研究員
森戸 香奈子
本研究は、観光が裾野の広い産業であり、かつ多様性のある旅行ジャンルだからこそ実現できたキャリアプログラムだと思います。「好き」を実現するための手法は一つではなく、その実現方法の一つに旅行という選択肢が加わることで、若い世代の人々の世界が、より豊かに広がることを望んでいます。
授業において、生徒たちにアンケートを行いました。「旅行に行きたいと思う」という質問に5段階で回答してもらった結果(※)、授業前は平均4.16点だったのに対し、授業後は4.55点となり、旅行意向が増したことが分かりました。さらに、「やってみたいこととして旅行の優先順位は高い」という質問に対しては、授業前は平均3.6点だったものが、授業後は4.5点に増加しました。また、「将来は仕事以外の時間を充実させたいと思う」という質問に対しては、授業前は平均4.68点だったものが、授業後は4.75点となりました。生徒からは「自分が思っている好みとはまったく別の結果で驚きました。結果を見ると、確かに自分の行きたい旅行の種類だったと思いました」「好きなことから自分に合っている旅行が見つけ出せて楽しかった。あまり旅行に行くことがないので、これからたくさん行きたいと思った」「将来仕事以外の余暇も充実させるようにしたいです」などの声があり、授業に参加したことでキャリアにおける余暇の大切さや旅行への意欲が高まり、選択肢が広がった様子がうかがえます。
※ 選択肢は「とてもそう思う」5点、「まあまあそう思う」4点、「どちらでもない」3点、「あまりそう思わない」2点、「まったくそう思わない」1点
<参考>
静岡大学教育学部塩田研究室 塩田 真吾 プロフィール
1981年生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了、博士(学術)。2009年より現職。専門は、教育工学、情報教育、授業デザイン。「社会とつながる授業」をテーマに、さまざまな企業と連携しながら「授業デザイン」について工学的に研究している。主な共著書に、『行動改善を目指した情報モラル教育-ネット依存傾向の予防・改善-』静岡学術出版などがある。静岡大学若手重点研究者(第4期・第5期)。
静岡大学教育学部塩田研究室について
http://shiotashingo.main.jp/
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