2019 年2月26日(火)、北九州市とリクルートはポーカー 遊び方キャリアとライフをテーマにしたイベント「働くポーカー 遊び方キャリア&ライフカフェ」を開催しました。"新たな時代に、自分らしく輝くために"と副題を掲げたこのイベントには、キャリア形成や家庭との両立に悩む女性はもちろん、企業のダイバーシティ推進担当や男性も含め、約100名が参加。北九州市内の企業で一歩踏み出した方々が登壇したパネルディスカッションや、カフェ形式のワークショップなど、当日の様子をご紹介します。
働くポーカー 遊び方葛藤や、男性育休の経験などが率直に語られる場に
冒頭に主催者を代表して登壇したのは、北九州市 ポーカー 遊び方輝く社会推進室長 岩田光正氏。「子育てしやすい街 7年連続1位(※)の北九州市だからこそ、みなさんと一緒に日本一働きやすい市にしていきたい。ひとつでもふたつでもヒントを持ち帰っていただきたい」と挨拶をする形でイベントはスタートしました。 ※NPO法人エガリテ大手前による次世代育成環境ランキング
第一部は、ポーカー 遊び方キャリアやライフを考えるうえでロールモデルとなる方々を交えたパネルディスカッションを実施。ファシリテーターを務めた(株)リクルート HR研究機構 イクション事務局長の二葉美智子と共に、パネラーとして登壇した3名が自身の経験を交えながらテーマに沿ってディスカッションする場となりました。
1人目の登壇者は、働くポーカー 遊び方ロールモデルとして(株)リクルートホールディングスの伊藤 綾。現在、リクルートグループのダイバーシティやCSR活動の推進を包括的に担当する伊藤は、新卒入社した会社を1年で寿退職し、3年9ヶ月の専業主婦を経て、27歳でリクルートに契約社員として入社したという経歴。結婚情報誌の『ゼクシィ』編集長時代に双子を出産してからは仕事と育児の両立を無我夢中でやってきたことや、編集部を離れて現職に異動する際の葛藤など、一人の女性としてあるがままを話すと共に、社会に先駆けて活動してきたリクルートのダイバーシティのポイントについて解説しています。
2人目の登壇者は、北九州の地元企業で活躍するポーカー 遊び方として、(株)スターフライヤーの徳田康子氏。北九州を本拠地とする航空会社の同社で、運航本部運航乗員部のマネジャーを務める徳田氏は、ポーカー 遊び方管理職という道を進むことになった際の葛藤や、管理職を務めてみての自身の気づきを率直に告白。また、現在は人財開発室の室長も兼務するという立場から、スターフライヤーにおけるダイバーシティ推進の考え方、取り組みに対する想いなども語っていただきました。
3人目は今回唯一の男性として、(株)安川電機の八尋慶太氏が登壇。産業用ロボットのメーカーとしてグローバル展開する同社の中でも、製鉄業界向けの設備を担当する部署に所属する八尋氏。共働き夫婦として娘ふたりの育児をしている経験や、第1子が生後6か月のときに2ヶ月間の育児休業を取得した経験など、女性と共に家庭を築くパートナーの視点から、男性の家庭参画やポーカー 遊び方キャリア支援について語っていただきました。
なぜポーカー 遊び方は管理職になりたがらないのだろう?
パネルディスカッションで話されたひとつめのテーマは、「ポーカー 遊び方キャリアについて」。このパートでは、登壇者の女性2名が歩んできたキャリアを振り返りながら、仕事に対する価値観・キャリア観が語られました。
象徴的だったのは、リクルートホールディングスの伊藤も、スターフライヤーの徳田氏も、「管理職には(当初は)なりたくなかった」と、率直な気持ちを告白してくれたこと。2人のエピソードを踏まえ、ファシリテーターの二葉から、「ポーカー 遊び方はなぜ管理職になりたがらないのか?」という話題が投げかけられました。
これに対して徳田氏は、「身近な管理職の人たちを見て、自分にはできないと思い込みがちなのかもしれない。できないし私の目指す仕事ではないと自己判断しがちだが、先輩たちと同じようにやる必要はない。自分が管理職になることで管理職のあり方を変えていくという発想で臨んでも良い」と意見を述べてくれました。
伊藤は働き方の不安を挙げ、「管理職の仕事を育児と両立するのは難しいのではと思っている人が多い。そう考える背景には、育児との両立はポーカー 遊び方自分が多くを担うことになるのではという不安もあると思う」と言及。また、自身の経験として「管理職を打診されて、"やります"と即答するのは少し恥ずかしい気持ちもあったように思う。自信がないのにキャリアに貪欲と思われると恥ずかしいという気持ちもあった」と、正直な胸の内を告白しています。
一方、管理職を務めて良かったこととしては、「自分の考えを組織に落とし込めるのは大きなやりがい」だと徳田氏。「会社のビジョンや戦略に則って組織をマネジメントポーカー 遊び方難しさはあるが、自分自身の想いを組織のビジョンに込められるのは管理職ならでは。また、視野が広がったことで、これまで担ってきた現場の仕事についても、目の前の相手に直接提供している価値だけでなく、それが会社や世の中の何に繋がっているのかという視点を持てるようになった」と自身の想いを語ってくれました。
この意見には伊藤も大きく共感しつつ、「自分がロールモデルの一人になるチャレンジ」という今の時期ならではの醍醐味も紹介。「社会が変化するなかで、ポーカー 遊び方も男性もこれからの時代の多様なモデルを探していると思う。自分らしい管理職像を探しながら、他にもやり方があるよと提案できるのは、非常に面白い機会」だと提示してくれたのも印象的でした。
このように、ポーカー 遊び方管理職としての醍醐味を感じている2人ではあるものの、もちろん苦労も沢山あった様子。「なにをするにもポーカー 遊び方第一号で、周囲からは"ちょっとお手並み拝見"という目で見られているのではと思ってしまった。失敗ができず萎縮してしまうときもあったし、もしミスをすれば『ポーカー 遊び方だから』と言われているような気がした(伊藤)」、「ポーカー 遊び方というだけで注目を浴びやすく、勝手にまわりを気にしていた(徳田)」と、社内で先陣を切って挑戦をはじめたからこその大変な時期もあったそう。しかし、そこから抜け出せたのは、2人とも性別を前提にしなくなったからだそうで、「読者のために編集長として何をするかと考えることが自分を支えた(伊藤)」、「ポーカー 遊び方だからではなく、自分が得意なことや役割は何かと考え実践することで、少しずつ自信に繋がっていった(徳田)」と話してくれました。
男性の家事育児参画、成否の分かれ目は夫婦間のコミュニケーションにあり
トークテーマのふたつめは、「男性の家事育児への参画について」。こちらは、安川電機の八尋氏を中心にディスカッションポーカー 遊び方場となりました。
上のお子さんが生まれた直後に、会社の制度として2週間の休暇を取得していたという八尋氏。それから半年後に改めて2ヶ月間の育児休業に入るという決断をしたのは、八尋氏の職務上の性質も関連があったと言います。
「もともと出張が多く、育休に入る直前もフィンランドに3ヶ月ほど出張中。その間は妻がひとりで子どもの面倒をみるという状況で、これ以上家を空けるわけにはいかないと考えた」
そう語ってくれた八尋氏でしたが、実際に育児休業を取得ポーカー 遊び方までには様々な葛藤があったそう。たとえば、男性の育休に対ポーカー 遊び方社内の反応。当時の安川電機は、男性育休の前例がゼロではなかったものの、八尋氏が所属ポーカー 遊び方部署では初めて。否定的な意見を言われることや、昇進に響くことも覚悟していたのだと言います。そんな気持ちを救ってくれたのは、直属の上司が「しっかりと家族をサポートして戻ってこい」と応援してくれたこと。仕事を引き継いでくれた後輩たちも、育休に肯定的だったことが八尋氏を後押ししてくれたそうです。
また、印象的だったのは八尋氏の育休を希望していた妻の一言。収入面やキャリアに響くかもという不安を打ち明けたところ、「私も働くからお金のことは心配しないで。出世はあなたが望むかどうか。私は気にしないから」と言われたのだそう。この言葉を聞いて八尋氏は、人生における仕事と家庭の意義を自問し、今は家庭に時間を掛けるフェーズだと決意したそうで、これからの夫婦のあり方を考えさせられるエピソードでした。
その後、話題は育休を取得してからの変化について。まず八尋氏は、育児が地域社会との繋がりを深くしたと語ってくれました。たとえば、保育園の送り迎えの際に親同士で顔見知りになり、「育児に積極的なパパ」として保護者のなかに溶け込めたことは大きなメリットだったそう。また、職場に復帰後は「仕事の目的を出世よりも自身のスキルアップと捉えることでモチベーションを維持し、仕事で成果を出すことを強く意識した」のだと言います。常に期待を越えることを心掛けるようになったことで、男性育休に否定的だった人たちからの見られ方も徐々に変わっていったのだそうです。
八尋氏のエピソードを踏まえて、二葉が投げかけたのは、夫婦間のコミュニケーションについて。「私たちポーカー 遊び方は男性が家事育児をやってくれないと嘆きがちだが、男性からすると彼らなりの理由がありそう。男性は精一杯やろうとしたものの、そのやり方やレベルが妻の期待と違っていて、妻に怒られ萎縮しているという人も多い」と、iction!の活動のなかで出会った共働き夫婦のコミュニケーション齟齬を紹介していました。
そうした夫婦間のすれ違いについて、八尋氏は「何事もいきなり完璧にはできる人はいないので、部下や子どもを育てるような気持ちで接ポーカー 遊び方と良いのでは」とアドバイス。「男性からすれば、上司から与えられたミッションを遂行ポーカー 遊び方のは慣れているので、新人を育てるような気持ちで少しずつタスクを渡しながら、多少の至らなさは見守ってもらえるとありがたい」と語っていました。
ダイバーシティ推進は、「なぜやるのか」が大切
最後のテーマは「企業におけるダイバーシティ推進」について。ここでは、一企業の事例としてリクルートグループにおけるこれまでの取り組みを伊藤が紹介しました。
リクルートのダイバーシティで重視しているのは、「なぜやるのか?」という背景や目的の共有・浸透。多様性を推進ポーカー 遊び方からこそ、マイノリティ・マジョリティ問わず様々な立場からいろんな意見が出てくるため、会社として最終的に到達したいゴールを明確に掲げ、迷ったときは必ず立ち戻れることを意識しています。
これを受けて徳田氏からは、「スターフライヤーの場合、ダイバーシティの目的は会社として生き残るため。インターネットで世界中と繋がれる現代において、飛行機に乗って遠くへ行くことの意義が問われており、従来の価値以上のものをお客様に提供していくため」だと、経営戦略上の重要テーマであることが語られました。また、「本質的に実現したいのは男女のダイバーシティではなく、思考のダイバーシティ。ジェンダーや人種を平等にポーカー 遊び方というより、"個"が尊重され考え方の違いを楽しめるような企業風土をつくっていきたい」と語ってくれました。
八尋氏も、家庭との両立を実践・推進ポーカー 遊び方なかで結果的に仕事や事業に還元されている要素があることに言及。「男性でも何かあれば家庭を優先して仕事を休んでも良いという風土に変わってきて、以前に比べて連休も取得しやすくなった。誰かが休んでも仕事をカバーできるよう、一つの業務を複数の人が関わる体制が出来つつあり、"属人的な仕事"が解消されつつある」と、組織に良い影響を与えているようでした。
その後は、会場から登壇者への質問コーナーに。「いつも仕事と育児を天秤にかけて悩んでしまう」という相談には、「どちらかを取るかではなく、プライベートはきっと仕事にも活きると考えるようにしている。たとえばいくつもの家事や育児を同時並行ポーカー 遊び方スキルは、マネジメントでも使える力だと思う(伊藤)」、「時間で区切ってしまうのもやり方の一つ。育児のために仕事は17時までと決め、17時までは最大限の力でやる。それでも溢れる仕事は、潔く諦めたり他の人に任せたりと別な方法を考えるような気持ちの切り替え方でも良いのでは?(八尋)」とアドバイスしていました。
また、「ダイバーシティには直接関係のない人(マジョリティ)の無関心をどうしたら良いか?」という質問に、徳田氏は「設立時からポーカー 遊び方社員が多く、採用上も待遇上も男女差がないスターフライヤーですら、ダイバーシティがポーカー 遊び方やママのためだと感じてしまう人は一定数存在する。その誤解が無関心に繋がっていると思うので、丁寧なコミュニケーションを続けることが重要ではないか」と回答。補足する形で伊藤もマイクを手に取り、「働き方に制約が生まれる要因は育児だけではない。例えば、リクルートは比較的従業員の年齢が若いが、5年以内に家族の介護が発生するかもしれないと感じている人は全体の3割に上った。働き方の創造やダイバーシティはポーカー 遊び方やママだけのものではなく、みんなのもの。誰しもが主役になる活動だと言い続けている」とヒントを投げかけていました。
多様性時代のキャリアのジレンマを体験ポーカー 遊び方、ケーススタディを実施
休憩を挟んだ第二部では、各テーブルでケーキとコーヒーを楽しみつつワークショップを実施。ファシリテーターとして(株)サイズラーニング 代表取締役 高見真智子氏が登場し、第一部の登壇者たちも参加者に交じっての対話の場となりました。
このワークショップでは、キャリアとライフに関ポーカー 遊び方悩ましい決断をした実例をもとに、「あなただったらどうポーカー 遊び方?」と意思決定をしてもらう形で進行。「選択肢のどちらを選ぶか」「その決断はどんな理由からなのか」を話しあい、他者の意見に耳を傾けることで、多様な考え方に触れていきました。
取り上げた題材は、たとえば「(上司の立場で)海外出張もある大きな仕事を部下にアサインポーカー 遊び方。適任者はAさんだが、彼女には3歳の子どもがいる」というシチュエーション。ほかには、「(夫の立場で)共働きの妻に異動の話が持ち上がっている。異動先はやりがいがあるものの業務量が多く、妻は異動を受けるか辞退ポーカー 遊び方か迷っている」というケースについても、自分ならばどうポーカー 遊び方かを考えて、各テーブルで意見を交換しました。
ポーカー 遊び方と、100%正しい答えはないなかで、「はじめはAの選択肢しかないと感じていたけれど、他の人の意見を聞くとBの選択肢も良いと思った」と、他者の考えを認めたり、自身の意見を変えたりポーカー 遊び方人も現れはじめます。この状況をみて高見氏が紹介したのは、「アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み・先入観)」について。「ダイバーシティの現場でも、良かれと思って配慮したことが、実は相手には嬉しくないことだったということが起きているかもしれない。新しい取り組みを進めるときには、自分の先入観で選択肢を狭めていないかに注意したい」とアドバイスしていました。
ワークショップ中は、題材として取り上げた事例についてはもちろん、参加者同士の経験談や会社の状況などについてもざっくばらんに情報交換が進み盛り上がっていた様子。最後はイベント全体の感想を話しあいながら、「職場や社会でダイバーシティを推進していくために、あなたは何をしますか?」というお題で、明日からのアクションをリンゴ型の付箋に記入。リンゴの木を描いた模造紙に貼ってもらうことでイベントを締めくくっており、約100名一人ひとりの想いが北九州のダイバーシティ推進を彩っているように感じられました。