多様な働き方

「全職員、ポーカー ギャンブルで専門職人材が「入職待ち」。 "スタッフファースト"の思いが、介護施設の働き方を根本から変えた【GOOD ACTION】

企業事例

2020年02月13日 転載元:GOOD ACTION(リクナビNEXT)

「全職員、ポーカー ギャンブルで専門職人材が「入職待ち」。 "スタッフファースト"の思いが、介護施設の働き方を根本から変えた【GOOD ACTION】

※GOOD ACTION(グッド・アクション)とは

取り組みの概要

介護施設における主だった3つの離職理由、「ポーカー ギャンブル」「腰痛」「メンタル不調」をなくすための「トリプルゼロ」を実践。スタッフと長時間労働の問題点を共有して慣例的に行っていた朝礼や会議、研修などを必要なものだけに絞り込み、専門職ではなくてもできる間接業務をワークシェアした。 専用機器を導入してノーリフティング(抱えないケア)を行い、毎月役職者が職員全員に「トーキング(個人面談)」を実施して仕事やプライベートの悩みを把握。無駄なコストを徹底的に削減した財源で余剰人員を配置する取り組みも行い、過去には離職率40%、労働基準監督署の是正勧告も受けていた状況から大きく改善して、現在は離職率7〜8%、年平均ポーカー ギャンブル時間が0.02時間と介護業界としては驚異の数字となり、「入職待ち」の人もいる。

取り組みへの思い

介護の仕事も会社も大好きだから、ブラックな職場のままで放置できなかった。一律ではなく個別にスタッフに語りかけ、理解を促していくことで、どんな職場でも働き方改革を実現できるはず。この成功体験を全国へ発信して介護業界を変えたい。

受賞のポイント

1.「スタッフファースト」を訴え続けて風土を変えた施設長の思い

2.一律ではなく個別にスタッフと向き合い悩みを解決

3.介護施設としては異例の「ポーカー ギャンブルを実現

「法人も自分も潰れてしまう」という危機感から立ち上がった施設長

滋賀県甲賀市土山町。のどかな郊外に立地する介護施設「エーデル土山」には、業界の働き方の常識を真っ向から疑い、「全職員、ポーカー ギャンブル時間ほぼゼロ」「ここで働きたいと"入職待ち"をする人が続出」という驚くべき状況を作り出した施設長がいる。

経営視点で結果を出し、法人本部を動かす

廣岡隆之さん(施設長)がケアワーカーとしてエーデル土山に入職したのは1998年のことだった。

その頃は長時間労働が常態化し、ポーカー ギャンブルが月100時間を超える職員もいた。エーデル土山は過去に労働基準監督所からの是正勧告を受けたこともある。まだ働き方改革という言葉がない時代、それは介護業界では珍しい話ではなかった。施設の離職率は40%を超え、「このままでは利用者さんの安全を確保できない」「最悪の場合、施設が潰れてしまうかもしれない」と危ぶまれる状態だったという。

「スタッフファーストの職場を作るしかない」

30代に入り、事務局長を務めるようになった廣岡さんは、法人本部への働きかけを決意した。プライベートでは1歳の子どもを抱え、保育士としてフルタイム勤務をする妻とともに時間のやり繰りをする日々。「夫婦で『どうにかして子どもと向き合う時間を作らなきゃ』と深刻な会話をしていました」と当時を振り返る。

このままだと法人も自分も潰れてしまう。だから事務局長として、何とか改善したかった。特別養護老人ホームの仕事も、会社のことも好きだったからこそ、エーデル土山という場所をブラックにしたまま去っていきたくはなかった。

しかしスタッフファーストの取り組みを提案すると、法人本部の理事会からは「そんなに人にお金をかけたら経営が成り立たない」「そもそも設備投資にお金を出せるのか?」といった慎重な意見が相次いだ。

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