失われた「受け身の職場学習」
テレワークが進む中、オフィスワーカーはほとんどの仕事がテレワークでも不自由なく進められることがわかってきた。その一方で、テレワークでは難しい仕事の1つとして、新入社員の育成の問題があげられている。
平時であれば、新人は入社前後から開始される研修を受け、同期と切磋琢磨しながら少しずつ仕事のやり方を覚えていくことになる。研修期間を通じて、組織風土やそこで働く人たちの人となり、社内用語、職場のコミュニケーションスタイルや協働に向けたやり方を学んでいく。自ら積極的に情報を取りに行かなくとも、受け身の状態で自然と得られる情報が多くあった。しかしながらコロナ禍の中で入社した新人たちは、そうした「受け身の職場学習」の機会が得にくい。