『雪マジ!19』

2011年にテキサス ホールデム ゲームの『じゃらん』が立ち上げたスキー場との協働プロジェクト『雪マジ!19~SNOW MAGIC~』。19歳であれば何度でもリフト券が無料になるというサービスです。取り組みを開始してから12年が経ち、今回、初めて需要創出の効果検証を実施しましたので、その結果を紹介します。

「19歳だけ、何回滑っても、リフト券が無料!!」をコンセプトに、客数の減少が続くスキー場を活性化

1993年のスキーブームをピークにゲレンデの客数は減少の一途をたどり、『雪マジ!19』がスタートした2011年には、スキー・スノーボードの実施率(全年代)が15年前と比べて14.0%から5.3%にまで落ち込んでいました(※1)。このままウインタースポーツ離れが進んでいけば、観光産業や地域経済に与える影響も計り知れません。『じゃらん』には、全国のスキー場様や周辺宿泊施設様、自治体などからそうした深刻な相談が寄せられていました。

この状況を打破するためにプロジェクトが立ち上がり、課題解決に向けて調査した結果、見えてきたのが学生世代のスキー・スノーボード実施率を上げることの重要性でした。スキー・スノーボードの実施年代には大きく3つの山があり、1つ目が14歳までの子ども時代、2つ目は20〜24歳の学生世代、3つ目が35〜44歳のファミリー世代で、その中で一番高い山となるのが学生世代です。特に、高校卒業後に初めての冬を迎える年齢「19歳」はスキー・スノーボードデビューをする人も多いことから、「19歳だけ、何回滑っても、リフト券が無料!!」をコンセプトにした『雪マジ!19』を考案しました。「19歳だけ」という1年代限定施策とすることで「今年実施する」という強い動機を創出。さらに、スキー・スノーボードの魅力を理解するには、ある程度の技術を身につけて「うまくなる楽しさ」を知る必要があることから、「何回滑っても」を2つ目のコンセプトに。そして、リフト券を「無料」として、若者が興味を持ち、利用してもらいやすくしました。

こうして2011年よりスタートした『雪マジ!19』は、「スキー・スノーボード需要を活性化する」という趣旨にご賛同いただいた多くの施設様に支えられ、雪不足やコロナ禍を乗り越えながら、多くの若者にスキー場デビューのチャンスを提供し続けています。

テキサス ホールデム ゲーム

13期目となる2023~24シーズンも10/19にスタート!

1年以内にスキー・スノーボードを実施した23歳~31歳の43.3%が『雪マジ!』を経験

『雪マジ!19』スタートから12年を迎えて実施した調査結果では、23歳〜31歳のスキー・スノーボード1年以内実施者数(※2)70万2,400人のうち、『雪マジ!』経験者数は30万4,139人(※3)で43.3%を占めています。また、毎年実施している『雪マジ!』会員アンケートでは、「雪マジ!があったからスキー場に行った」と回答する会員は35~40%、「雪マジ!があったことで行動変容(回数が増えた・訪問個所数が増えたなど)があった」と回答する会員が80%以上になることが分かりました。『雪マジ!』を継続して実施してきた結果、若者のスキー場デビュー支援・再デビュー支援につながっているのかもしれません。

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※23~31歳のスキー・スノーボード1年以内実施者数は社会生活基本調査の2020-21シーズンのデータを用いて計算

スキー・スノーボードの熟練度に関する調査では、2011年調査と比較してスキーのスキルには大きな変化はありませんでしたが、スノーボードは中級者以上の割合が2011年調査の41%から2023年調査では58.6%と大きく増加しました。19歳時点で何度も利用しやすくなることで、レベルアップの機会にもなっています。

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※1総務省社会生活基本調査​(男女,ふだんの健康状態,頻度,年齢,スポーツの種類別行動者率(10歳以上)-全国 スポーツの種類:16_スキー・スノーボード​、1996年~2021年の各年10月時点での過去一年間の実施状況。2021年結果は新型コロナウィルス影響あり​)
※2 2021年度 総務省社会生活基本調査より該当年齢の実施人数を推計
※3 雪マジ!需要創出調査2023年より

『雪マジ!』を利用した若者がスノーリゾートにもたらした変化とは?

続いては、『雪マジ!』を利用した若者に、その後どのような変化があったのかという調査です。23歳〜40歳全体と比較すると、『雪マジ!』利用経験者の方が宿泊でのスキー旅行実施者が多く、スキー・スノーボード用品のレンタルや公共交通機関の利用も活発で、現地消費費用も高いという調査結果に。冬の旅行としてスキー場を選択し、お金もしっかり使う「スキーを楽しむ若者」の姿が見えてきました。

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宿泊も日帰りも1回の訪問として費用を記載。『雪マジ!』経験者は宿泊率が高いため現地消費額も高い傾向に

『雪マジ!』の利用経験者のファミリー層についてはまだ乳児を持つ家庭が多い状況のため、今後の利用意向について確認しました。その結果、スキー・スノーボードの実施意向は高く、スノーボードにおいては37.5%に実施意向があることが分かりました。今後はこの世代に向けても情報発信をしていくことで需要創出につなげていきたいと考えています。

12年間の取り組み結果を踏まえて、さらなる進化を目指す『雪マジ!19』

今回の調査結果で、『雪マジ!』を利用した若者が23歳~31歳になった今も30万人以上がスキー場を訪問しており、スキー・スノーボードを続けていることが分かりました。ゲレンデにいるこの世代の43.3%が『雪マジ!』経験者であり、そのうち35~40%が『雪マジ!』があったからスキー・スノーボードに興味を持ち、スキー場に行くことになったと答えていることから、『雪マジ!19』が当時19歳の需要を創出できたといえるのではないでしょうか。

日本全国のスキー場様と一丸となって企画を継続してきた12年間。「日本のスキー場の未来のために、若者の需要創出を実現する」という大きな目標を、一定達成できたと考えております。13期目となる2023~24シーズンもスタートし、この先も『雪マジ!』では、需要創出を実現できる企画を目指して、さらなる進化を続けてまいります。

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